HAPPYBIRTHDAY-主役のいない誕生日-
「ごめん……。ごめん……」

どれだけ君を思おうと、
どれだけ懺悔を繰り返そうど、
意味がないのは分かっているんだ。

「もっと早く指輪を渡しておけばよかった。あんな道通るんじゃなかった。あんな夜に……。ねぇ、何か1つでも違っていれば。そうすれば僕等は今日を笑顔で迎えられていたのかな……」

分かっていても「あの日」「もしも」「僕が」。
その言葉たちが頭をかすめる。


どっちにしても……

もう戻れないのだけどね。


だけど、だからと言ってもしも死んでしまった君を忘れて、僕が違う誰かを愛したりなんかしたら……きっと悲しいでしょう?


僕はもう……これ以上君を悲しませたくないんだ。


でもね……?


でも本当の気持ちは……




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