恋風船
「結構前だね。それなのに体力とか大丈夫なの?」
「俺の体力なめんなよ」
確かに少しは落ちた。
だけどスポーツ選手じゃないなら問題はない。
体育ぐらい出来る。
「なめてませーん!あ、志穂おはよ~」
その名前だけで反応してしまう。
さっきまで普通だった心臓が一気に強くなり加速する。
「有紗、おはよ~! 坂本くん…も、おはよう」
喋ったこともない俺にわざわざ…。
おはようだけなのに俺の心臓やばい。