コイアイ〜幸せ〜
いつからその手は繋がれていたんだとか、つららさんはアイツの事が好きなのかとか、深みにはまれば俺だって迷う。


けどな、つららさんは、俺の気持ちまでは疑わなくていい。


何度だって言ってやるし、行動もしてやる。


つららさんを支えていた両手を壁につけると、ぐっと距離を縮める。

戸惑いに揺れるつららさんを見つめながら、うかがうように、そっと唇に触れた。

傷心のつららさんには、あまり酷いことは出来ない。


「俺を疑わなくていい、嫌いなヤツにこんなことはしない」


あぁ、やっぱり綺麗な女だ。

つららさんは少し驚いているな。


「お前からもらう傷なら、それもいい」



―――俺を好きになれ。



強く強く念じながら、一度だけきつく抱きしめた。



「痛いよ、宗助」




恋をすると欲張りになる。


心まで、欲しくなるんだな。


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