gangな恋
カチャン――
あれから無言で手を引かれるまま、私は和弥の家に再びやって来た。
促されるように和弥の部屋に入って、和弥が用意してくれたコーヒーを口にする。
「………」
「………」
さっきから私も和弥も無言で、ただ呆然とテレビを見つめる。
沈黙―――
「………」
「………」
ひたすら沈黙―――
和弥は何がしたいんだろうか……
何にも喋らないし、ここまで黙られたら私も何を話していいか分かんねぇじゃん。
「ただいまー」
静かな部屋に聞こえてくる麻衣ちゃんの声―――
「…帰ってきたみたいだね、麻衣ちゃん」
「…みてぇだな」
多分拓海が送り届けたんだろう…
良かった――と、自分の中で安心していると、和弥が口を開いた。