黒の世界

腫れた目が細くなる。


青く染まった口角が上がる。


…二度目の、夢羅の笑顔。



「…あぁ、そう言えば」



「…ん?」



「昨日ソウキさんから電話があってさ…俺とカイキ、黒龍に入ることになった」



「…え?」



「どうぞこれからもよろしくお願いしますね、ナナさん」



そう言い残し、夢羅は去っていった。




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