黒の世界

「そ・・・そうですか?」




「うん。なんでもしてあげたくなる。あっ!そうだ!あたし、お弁当作って来たんだけど・・・食べてくれる?」




忍さんはお弁当箱を取り出し、私に差し出す。



可愛らしいそのお弁当箱を開いてみると、これまた美味しそうなオムライスが入っていた。



・・・さすが。



THE 大人の女性!





「こんな奴らといたらろくなもの食べられないかな・・・と思って、ナナちゃんに作ってきた」



そう言った忍さんに、




「いやいや。俺等だってちゃんと・・・まぁ、がっつりしたものかもしれませんけど」



と、秀が呟いた。


「ありがとうございます」

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