心の中の宝物
「みなみね、すごく不安だったんだ。たけちゃんに聞けばわかるのに聞くのが怖かった。本当は桜に相談したかったけど言えなかったの。桜はみなみに何も言ってくれないし・・・すごく悲しかったんだよ。そんなに辛いのに私には何も言ってくれないんだろ。って・・・」
え?
みなみ私が悩んでたこと知ってたの?
「知ってたの?って顔だね。」
「え?いや・・・その・・・」
私はなんて言っていいかわからなかった。
みなみは私が悩んでたこと知ってたんだ。
「だって桜わかりやすいもん。素直じゃないけど顔には出てたよ。時々ふと悲しそうな顔するんだよね。自分では気付いてないでしょ。」
そりゃねー
「私はコウちゃんから聞いて初めてわかったんだけどね。」
え?
何でそこでコウちゃん?
「コウちゃんはずっと桜の事が好きだよ。みなみの予想だけどね。
でもコウちゃんが先にそれに気付いたって思ったら悔しかった。やっぱり同じ女だしみなみが桜の一番の親友が良かったしね。」
みなみ・・・
「だから決めたんだ。桜がみなみに話してくれる時みなみも桜に全部気持ちぶつけようって・・・本当はもっと言いたい事あったのに出ないや。一年も待ったんだからね。」
やっぱり壁を作ってたのは私だけだった。
みなみはその壁を私が壊す勇気が出るのを壁をできるだけ柔らかくしてくれてただけ・・・
こんな私でも待っててくれた。