心の中の宝物
「別にどっちでもいいけど。」

私の口から出たのは全然かわいくない言葉。

本当は三人で暮らしたい。

でももう無理なんだよね?

「そうか。じゃあ、お母さんと一緒にここに残りなさい。お父さんは近くのマンションを借りるから・・・。なんかあったら来るんだぞ?」

「うん。」


これは夢なんだよね?

悪い夢なんだよね?

夢なら早く覚めてよ!

「じゃあ細かいことはお母さんと話し合うから・・・。学校早退させて悪かったな。」


お母さんもなんか言ってよ。

嘘だと言ってよ。


「じ、じゃあ私ちょっと約束あるから!」

私は逃げるように家を後にした。


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