濡れた体温ごと奪って-Ⅱ-


昨日お前を久しぶりに抱きしめられて、すげぇ嬉しかった。


相変わらず柔らかくて、ほのかに甘い香りがして…懐かしく感じた。


お前は記憶を失っただけで、俺の中では何一つ変わってねぇんだって実感した。




「…今日ぐらい、いいか」




俺はそっと紗耶のベッドへ潜り込み、起こさない様に抱きしめ瞳を閉じた。


朝起きたら、驚くんだろうな。


反応が楽しみだ。




「おやすみ」




紗耶の頭へキスを落とし眠りについた。



< 203 / 256 >

この作品をシェア

pagetop