濡れた体温ごと奪って-Ⅱ-
「だから、職業は内緒にしてるんだね。そっか」
「仕事の話しはこれぐらいでいいか?それより紗耶」
「話してくれて、ありがと……きゃっ?!翔ちゃん?!」
「一年前の約束…忘れた訳じゃねぇだろうな?」
翔ちゃんは軽々しく私を抱き上げると、不適な笑みを浮かべながら寝室へ入って行く。
こ、この流れはもしかして…。
約束ってまさか…。
忘れた訳じゃないけど…まさか帰国してその日だなんて…。
心の準備が出来てないよ?!