約束 ~生きていく君へ 余命半年と告げられて

 「あの日僕はこの木に
お別れを言うつもりだった。」


 俺は木を見上げながら
話し始める。
愛おしそうに・・・。

きっと温人もそうしたと
思うから。


 「そうしたらこの木の下で
泣いている君を見つけた。」



胸が苦しくなる。
目の前で黙って俺の話し
を聞く真幸。

そんなに見つめないでくれ。


 「亮君なの? あの日の」




 「そうだよ。 僕だよ。」



 「真幸が話してくれた初恋の話し。
  本当にビックリしたよ。 
でも確信をもってた訳ではないんだ。 
似たような話しはいっぱいあるし。
 でも今日君がここに来てはっきり
確信したんだ。
あの時泣いてたあの女の子だって。」



俺は、上手くだませただろうか?

俺は、好きな女に嘘をつく。

親友との約束だから・・・。





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