約束 ~生きていく君へ 余命半年と告げられて
夕暮れ。
自宅に帰ったわたしに、温人は
「会えたのか?」
って頭をポンと叩きながら聞いた。
本当なら会えても会えなくても
笑顔で温人の胸に飛び込む予定
だった。
でも・・・。
別れ際に亮君が、「今日の事は温人
には言うな。」とわたしを抱き寄せた。
「これで最初で最後だから。」
と抱きしめられた感覚がまだ体に
残ってる。
温人をだましてるみたいで
心が痛かった。