愛なんて無かった


日焼けした肌にアッシュブラウンの柔らかい髪の毛。

切れ長な涼しい目元。

真っ直ぐな瞳は今日もあたしを見ていた。


温かかったあの腕は今日は細身のスーツの下に隠れているから何故か少し残念に思った。



こんな顔してたんだ。
前は良く見てなかった。


「そんなに見られると照れる」

ぼんやり考えていると、全く照れてる様子がしない『彼』がそう言った。



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