龍の女神となるべき姫【上】


肩にあたたかい手が置かれた。



そのあたたかさに、ほっとする。




そうだ。


僕は1人じゃない。


あいつらの言葉にいらついてるのも、僕だけじゃないんだ。



現に、僕の肩に置かれた反対の手は怒りで震えてる。



でも、ここは我慢しないといけないんだよね、悠基?



ここで怒りをぶつけて殴ったら、噂を認めるようなものだもんね。




僕たちは感情のままに殴ったりしない。




たとえ、今は総長が道を外してしまっているとしても。


僕たちは、誇り高き嵐龍の一員なんだから。


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