龍の女神となるべき姫【上】
「あ、亜美。
わかったから。もう喧嘩やめるから。
ちょっと手ぇ放せ?」
『そんなに私に近づいてほしくないんだ』
あいつらが亜美を溺愛する理由が、やっとわかったかもしんねぇ。
こいつは絶対守ってやんなきゃなんねぇ。
……男から。
『ちゃんと離れるけど、私のお願い聞いてくれるんだよね?』
「聞かねぇわけにいかねぇだろ」
「あんなことされたらなぁ」
今ならこいつと、意気投合できそうだわ。