龍の女神となるべき姫【上】
「親が建築士やから、ちっさいときから計算とかようしててん」
なるほど。
『ね、悠基はどれくらい点数を取るの?』
「あ?100に決まってんだろ」
『え、全部?』
「それくらいじゃねーと、示しつかねぇだろ?」
どこに示しをつけたいのよ?
『智はたまにケアレスミスをするくらい?』
「そうですね。
絶対1、2問は間違ってしまうんですよ」
『留衣は?』
「聞かないでよ、亜美。
僕の家は財閥だとか跡取りだとかは関係ないから、みんなほど厳しく勉強をしてないんだ」