あなたとわたし〜魔法と呪い〜2
同棲は………反対される気がしてた。
あいつが思う先には…きっと…俺がいないんだ。
俺が思い描いている未来には、必ず、恵子がいた。
いつか左手にも俺がしたい。
ジュエリーショップの前でした約束…忘れちゃった?
右手の指輪は結局外せなかった。
アパートの仮予約を解約して、
実家には「恵子が一人で住んでみたいって言うから」と適当に嘘ついて
距離を置いてるとは言えなかった。
距離を置いてるだけと思ってんのは俺だけで…
鍵置いてけって言っちゃったんだ。
むこうは別れてると思ってるかもな。