あたし、脱ぎます!《完》



あたしの存在は一体何なの?



ただ胸の大きな女の子?



それが永井萌香? 



あたしは
本当に必要をされているんだろうか?



どんどん
目頭が熱くなり、

枕から
顔を離すと

枕カバーに
涙のシミが出来ていた。


寝返りをうち、
天井を見上げると、

どんどんと涙が込み上げ、
頬を伝った。


そして
ぼやけた視界に
本棚に飾ってある

淳平くんのバスケットシューズが映った。



「……淳平くん」



名前を口にした瞬間、

悲しみの波が
押し寄せ、胸を詰まらせる。



「淳平くん、

淳平くん……、

じゅん、ぺい、くん……」



涙が
どんどんと溢れ、

うまく呼吸も出来ない。



恋が終わると、
こんなに悲しんだ。


好きな人と
別れるって、

こんなに辛いんだ。



淳平くんはどんな気持ち?



少しで
良いから、

悲しいと
胸の痛みを感じて欲しい。

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