あたし、脱ぎます!《完》

あたしと結ばれているもの




「お疲れさま!!」



控え室に戻ると、
真鍋さんやERIさん、

そして
制作会社のスタッフが

笑顔で迎えてくれた。



「萌香ちゃん、

疲れたんじゃない?」



ERIさんが
コップに水を注ぎ、
渡してくれる。


その水を一気の飲み干すと、

「はあぁ!!」と
気持ちの良く息を吐いた。



今日は
一体、何人と握手を交わし、

何人から
元気と励ましの言葉をもらっただろう。


あたしのファンが
あんなにたくさんいるなんて

夢みたいだ。



「今日はお疲れさま。

ファンの人たち、
皆、嬉しそうだったね。

今日のDVDの売上は、

この電気店の
今月のアイドルDVDの売上トップになったらしいよ」と

満足そうに言う真鍋さん。



「ホントですか?

あたし……
こんなに感激したの、

初めてかも」



「そうっか。

……どう?

グラビアアイドルは続けて行けそう?」



「え?あ、はい……」



何て答えたら良いだろう。


あたしは
この感動を失って良いのだろうか?

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