あたし、脱ぎます!《完》



「でもさ、

自分の彼女が
DVDのランキングで一位になるなんて
不思議だけど、

恐竜が
“彼女にして”なんて言ってる相手が自分の彼女なんて、

すげぇウケる(笑)」



淳平くんは
大きな口を開けて、

笑い出した。



「ホント!!

でも
一位はやっぱり嬉しい!

グアムで
撮影したDVDも

来年の1月には発売されるんだ」



「そっか。

萌香は
みんなの永井萌香でもあるからな。

頑張れよ」



「うん!!」



返事をするあたしに

淳平くんは腕を回した。


強く強く背中に回す腕。


淳平くんの温もりが

全身に伝わって行く。



「……でも、

今日だけは

俺の萌香で居てね」



抱き締める腕が
更に強まる。


あたしの鼓動は
最上級の早さで

高鳴って行く。



……あたし、

淳平くんが大好き。


あたしも
淳平くんの背中に
腕を回した。


水着姿は
たくさんの人に
見せるけど、


中身は
淳平くんにしか見せないよ。


淳平くんだけのものだよ。


あたしの大好きな人、

桐谷淳平だけのものだよ。



「淳平くん……」



「ん?」



「淳平くんって……

胸が大きい子は……

好き?」



「え?

……う、うん。好き♪」



淳平くんも

やっぱり普通の男の子だね。

          

END

< 382 / 383 >

この作品をシェア

pagetop