あたし、脱ぎます!《完》
「ここから
歩いて10分ぐらいかな」
理くんは
何度も来ているのか、
迷うことなく足を進めた。
楽しそうに歩く
何組ものオシャレな男女とすれ違い、
ドラマで
見かけるような絵が飛び込んで来る。
大学の正門が
見えて来ると、
鼓動が激しく打ち出した。
やっと淳平くんに会える。
大学生になった
淳平くんに会えるんだ。
青々とした葉から、
昼下がりの太陽が
照らす大学内の道を歩いていると、
「あそこが体育館だよ」と
理くんは指をさした。
私立大学らしい
個性的で立派な建物は
入口が自動ドアになっている。
中に入ると、
体育場から
「ナイシュー!」と
かけ声が響いていた。
スパイクが床を擦れる音、
ドリブルの音、
リングにボールが弾き返される音。
聞き慣れた音なのに、
すべてが新鮮だった。
あの奥に
淳平くんがいると思うと、
更に鼓動が速くなった。