あたし、脱ぎます!《完》



淳平くんは
あたしたちに気づき、

軽く右手を上げると

またプレーに戻って行った。



卒業式から
二ヶ月しか経っていないのに、

ずいぶん懐かしい。


待ちに待った
淳平くんは

髪が少しだけ短くなっていた。



試合は淳平くんの大学が
大差をつけ、勝利。


ハイタッチをする部員たちを見ていると、

高校生とは違う
大人の雰囲気が伝わってきた。

体も声も大人に感じる。


淳平くんは
その中にいて違和感がない。


何だかその分、

自分が子供に感じてしまった。



「よ!!理!!!

今、上に行くから待ってろ」



淳平くんが
あたしたちに声をあげた。



淳平くんがここに来る。


あたしは胸を抑え、息を呑んだ。



階段を
駆け上がる音と共に、

タオルを首から下げた淳平くんが現れた。


高校時代に着ていたユニフォームよりも、

カラフルで
おしゃれなユニフォームが

とても似合っている。



「お前、やるじゃん!!

一年からレギュラーなんてすげぇよ」



「たまたまだよ。
でもバスケが出来て楽しいよ。

やっぱり
何か打ち込んでないとな」



汗を拭きながら、
笑顔で話す淳平くん。


こんなに会いたかったのに、

いざ会うと
何て声をかけたら良いか分からない。

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