引きこもり王子

「後、5分待ってくれ。それまでに片付ける」

「ああ、いいよ。ゆっくりで」

「まあ待ってろよ。」

「へいへーい」

カタカタとあたしに背を向けながらパソコンと向き合うその男をチラッと見てからソファに座った


「よし終わった。」

パソコンの電源を切り立ち上がって伸びをした

「さあ、お茶にするか」

ニコッと笑ってあたしの頭を撫でてキッチンに向かった

「…はいはい」

あたしもその後を追った。


「…何だ。これは」

あたしのお土産を開けて驚愕している彼の名は薗田 真(そのだ しん)。
引きこもりの友人、とはこいつのことだ。

「何が?」

「何が、何が?だ!」

「それダジャレ?」

「違う!!いいか?俺は真面目に聞いているんだ。これは何だ!!」

「アイス」

「はあああああ?」

あたしのお土産がアイスってことがどうしても信じられないらしい。

顔はもう歪んで歪んで…仕方がない
見れたものじゃないし

元の顔は美形なのに
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