秘密の花園



一瞬で目がギンギンに冴えて、背筋が伸びる。


「よ、よろしくお願いします!!」


「佐田さん、あっちで待ってるよ」


指さされた方を見ると、サタンがスタッフとおぼしき人達に話しかけられてるところだった。


チラリと見える横顔から推測するに、いつもの3割増で機嫌が悪そうだ。


そして、そんな奴の本日の獲物はか弱い私…。


想像するだけでげんなりしていると、ポンと頭に手が置かれた。


うひょ?


驚いている私と水瀬さんの目がバチリと合う。


水瀬さんはふわりと微笑んで言った。


「理香ちゃんの変身楽しみにしてるね」


そのままヨシヨシと何度か頭を撫でると水瀬さんは自分の持ち場へと戻って行った。


もしかして…。


励まされた…?


わあっと嬉しさがこみ上げる。


とりあえず。


今日は1日がんばるぞー!!



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