秘密の花園




「そこのネェちゃん!!礼くらい言えよな!!」


へ?


断言しよう。その時の私は相当間抜けな顔をしていた。


「下だよ!!下!!」


恐る恐る足下に視線をやる。


うううう嘘でしょ…?


夢じゃないかと本気で目を覆いたくなった。


白い光沢。セクスィーな裸体。くるくるとした巻き毛が印象的なお姿。


「ったく。おいらを無視するなんざぁとんでもないネェちゃんだな!!」


あなたはまごうことなき天使様!!






…の置物。体長50センチ。


しかもちょっと口調が古いおじさんタイプ。


私の脳内って一体どうなっちゃったんだろう。


置物と会話できるなんて人の潜在能力ってすごい。


この調子でいけばテレビの中のソウイチさんとも自由に会話できそう。



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