秘密の花園




うぅ…!!


でも本気でどうしよう!!


この雑誌にジャージの子なんか載ってない。


まあファッション誌だから当然なんだけど。


こうなったら開き直って笑いでも取りにいこうか…。


間違いなくサタンに存在を抹消されると思うけど。


ああ、でも!!


ムフフと笑みがもれる。


絶望の中に一筋の光が見えた。


水瀬さんと一緒なんだよなぁ…。


しみじみと噛みしめるように頷く。


まさかお近づきになれるなんて…。


頬がポポッと赤らんでしまう。


まさに夢のよう。


彼に会えるならサタンのイヤミも末代までの大恥も耐え抜いてみせる。


サタンになんかに…。


「負けないぜ!!」


「何に負けないの?」





へ?




振り上げた拳をそのままに声のした方を見る。


そこにはキョトンと首を傾げている水瀬さんがいた。


ああ、神様。


今日は幸運出血大サービスデイかなんかですか?




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