ヒマリュウ-Ⅲ-
運よく、絡まれたのは家とは反対の方角……背後から。
龍の前にサッと回って、小声で龍に話す。
家までのキョリ、約200メートル。
龍が、行って…起こして…服着て…出てくるまで…。
多分、10分ぐらい。
そんぐらいなら、緋舞ひとり守ってても行ける…ハズだ。
「…てめぇ、ガキ逃がしてんじゃねぇよ。…追え」
『まさか、追わせないよ?』
歩きだしたひとりの腕を、すかさず掴んで、背負い投げ…みたいなモノを。
緋舞に指一本触れさせないような体制で決める。
――…残り9人。