HAPPY⇒DAYS ~甘い恋愛~
そしてまた、悠クンとは連絡がとれなくなった。
音信不通が続く中、あたし達はいつものように学校生活を送っていた。
…でも、世間はそんな場合じゃなかった。
…あたしの目にとまるニュースが入った。
『佐々木グループ御曹司の婚約が決定
年内に見合いか』
嘘…
信じられなかった。
悠クンが、あたしじゃないヒトと結婚する。
そぅ考えただけで意識が遠のく気がした。
「…ううん、悠クンにはあたしじゃない人がお似合いなんだ」
って自分に言い聞かせた。
ニュースでは、悠クンがインタビューに応じていた。
悠クンは立派なスーツを着ていて、あたしとは全然違う世界にいるんだって実感した。
『今お父様が入院となり、大変な時期ですが』
そう聞くインタビュアー。
『はい、ですが僕が早く結婚し、お父さんに安心をしてもらおうかと』
『そうですか、お父様思いなのですね』
『いえ、まだまだですよ』
…そういって笑った悠クンの笑顔は、
…何だか心から笑っていない気がしたんだ。