お前、自分が何言ってるのか分かってるの?【BL】
「あれ?顔、赤いよ?」

未だに俺の頭に手を置いてる奏多先輩が言った。


え?俺、赤くなってる?
そういえば、なんか顔が熱いような……

奏多先輩は、俺の頬に手をやって

「朝のキス、思い出しちゃった?」

と、耳元で囁いた。


ドキッ……


急に大きく脈打つ心臓。

な、んだ?これ……


顔を真っ赤にさせている俺を見て、奏多先輩は意地悪く笑って

「もしかして、図星?……可愛いな。」

と、頬にキスをしてきた。

「ろ、廊下で何してんすか!?」

キスされた頬を押さえて聞く俺に

奏多先輩はさらりと

「え?キス。」

と、言った。

……

「それは、知ってますー!!」

と、俺は叫んで、教室に戻った。



ダメだ……

あの人といたら、俺はおかしくなる……



教室に戻った俺に、一人の女子が話しかけてきた。

「あの……風上君、花渕先輩の彼女なの?」

花渕先輩?

あぁ、奏多先輩か。

って

「彼女!?」

驚いて聞き返すと

「あ……違うの?さっき、キスされてたから、恋人なんだと思った。」

……

見られてたのか……

恥ずかしい……

恋人?
冗談じゃない!
諦めはしたけど、俺はまだ智ちゃんが好きなんだよ。

あ、でも俺

奏多先輩の事何にも知らないな……

「あのさ、奏……花渕先輩の事、教えてくれない?」
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