妖魔04~聖域~

闘争

学園に到着したが、とても静かだ。

「学園だから当たり前か」

今は授業をしているのだろう。

余計な事を語れば、教師に怒られる仕組みになっている。

だから、誰も喋ろうとはしない。

「学園の屋上でお前と二人で乳繰り合う事も当たり前の出来事だ」

手錠をかけた燕が必要以上に密着しながら歩いている。

「お前の脳みそには保守派としての考えはないのか?」

「私を誰だと思っている!あるに決まっている!」

「ほう」

本当はちゃんと考えていると一瞬でも思ってしまう。

「私はお前と唐揚げに操を立てた保守派!キングオブ保守と呼べ!」

両足を広げながら片目付近に真横にVサインをするダサいポーズは痛々しくて見ていられない。

一緒にいるだけで、頭がどうかしていると思われる。

「くたばり損ないが!」

密着したわき腹に肘鉄を何度も与えてやる。

だが、中途半端な技になると効いていないところが癪だ。

燕は俺に付きまとう背後霊のような存在になりつつある。

結局、保守派の事は何も考えていない。

もしかすると、強かさを隠してるだけかもしれない。

先ほど、男を追いかけようとしたら止めに入った。

見方によっては、保守派としての行動を取ったように見える。

それに、燕らしからぬ発言もいくつか見られた。

「この男臭さがたまらない。よし、今から婚意届けを出しに行くぞ」

「冥界に落ちろ!」
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