妖魔04~聖域~
「物事は考えてから言え。面倒なことにしかならない」

「教訓になるな。今日から弟子にしろ」

「ち!」

今まで治りが早いのは何故かを考えていなかったが、先ほどの台詞でようやく理解した。

燕は自分の怪我を能力で治しているのだ。

だから、何度やっても間が開く事がなく、立ち直りが他の者よりも数倍早い。

「面倒くせえ野郎だ」

「お前もな」

俺は燕を無視して部屋を出ようとしたのだが、不可能になっていた。

行き先には石像だった龍が佇んでいるからだ。

石像の時よりも一.五倍大きくなっており、緑色をしている。

ドラゴンではなく、中国にいそうな体の長い龍だ。

扉だった壁は龍によって破壊されている。

「よくある話だな」

コアをとれば、罠が発動するという仕組みになっているようだ。

それだけ、コアを入手させたくないと言った所だろう。

「師匠、頑張れ」

またもや、俺の後ろに隠れて、戦いをやり過ごそうとする。

「お前は武士の一分という言葉を知っているか?」

「侍が命をかけて守らなければならない誇り」

「よく知ってるな。なら、お前の誇りは自然と俺になる。俺の事が好きということは尊敬に値するということだ。ということで、お前が頑張れ」

「残念だな。私は『ということ』と連呼するお前のことを今日ほど嫌いと思ったことはない」

「天誅」

ボディーブローで痛めつけた後に、どうするか考えた。
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