◇◆あじさい◆◇
その日は夕飯の時間になっても部屋を出る事はなかった。


母も部屋には来ない…。



PM9時を過ぎた頃だった。
めったに私の部屋を覗く事のない父が部屋に入ってきた。



『…風花。ちょっとだけいぃかぁ?』



父は部屋に入るなり表情が少し穏やかに思えた。



『…ぅん。』


私はベットから体を起こし座った。父もまた、私と向かい合わせに腰をおろした。
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