記念日
「うんうん!」
楽しそうに聞く亜希だったがこっちは恥ずかしくなって近くにあった雑誌をよみながら続きを話した。
「んまぁ俺はバスケ一筋のつもりだったし亜希は好きだったけど彼女にしたいとかそんなのはあんまり思わないようにしてたんだ。」
「うんうん。」
「でも、修学旅行。明るいグループに入ってた亜希と明るいグループに入ってた俺はそのグループ同士で班行動することになったんだ。俺はすっげぇ嬉しくってすごい楽しみにしてた。早く修学旅行行きたいってずっと思ってた。」
ニコニコしながら聞く亜希。
好きな人の話を本人の目の前でするのはなかなか恥ずかしい。
多分記憶を失う前の亜希にもこんな話したことない。
「で、それがキッカケで付き合うことになったって訳ね?」
「ううん。俺の友達はさ、俺が亜希を好きって知っててあっちで2人にしてくれたんだ。わざとはぐれて。けど亜希は早くみんなを探そうよって先々行ってしまうし車が来たとき亜希をよけるためにお腹少し押したんだ、そしたら下向いてそっから無言。手だしたらはらわれたし自分の身の程しって終わったって感じかな。」
話終わってやっと亜希を見るとため息がでた。
「でも…私達付き合ってるんでしょ!?」
亜希が身を乗り出して聞いてくる。
可愛いなぁ、ばか。
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