記念日
「ばかだなぁ。」
そういいながら頭をぐしゃぐしゃ撫でる。
しかしまた泣いてしまい、手を口にあて顔を反らす。
「和也さん…好き。」
にこっと笑う亜希。
あーなんか幸せだな。
その日の夜、
亜希が事故にあってから初めて部屋に入った。
超殺風景。
整理整頓が得意な亜希の部屋はものすごくきれい。
入ってすぐの横のところに小さなピンクの本棚がおいてある。
手帳らしいものが何冊も並んでいた。
その横に日記もおいてあった。
「さすがに読めねぇよな。」
そういいつつ気になってしょうがない。
気付けば今年の手帳を開いていた。
事故にあったところからはもちろん何も書いていないがそれまでの日にはピンクのペンで〇〇記念と毎日のように書かれていた。
そして一年記念のコマはありえないくらいのデコレーション。
日記の方にもデコレーションが満載。
やっと一年の記念日らしくなってきた。
前のページの小さな吹き出しにはこう書かれていた。
「今日は初めて手を繋いだ記念日。和也はいつも通り覚えてなかった。でも大好き。ずっと…一緒に居たい。」
また涙が溢れる。
亜希に日記を見た事バレてしまうけど今の気持ちをどこかに書きたくなって亜希の日記のハジに
『今日は一年記念。亜希はやっぱり覚えてなかった。亜希、愛してる。これからも一緒に居よう。』
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