愛とは何ぞや…
兄に使われた中で私が一番嫌だった仕事は、鳩の世話であった。
うちは生活保護所帯にもかかわらず兄は贅沢にも血統書つきの伝書鳩を十何羽もベランダで飼っていたいた。もちろん母に借金させての話しである。
誰が作ったのか記憶にはないが、その鳩小屋は高さが小学生私の背丈ほどあり、私がすっぽり入れる程大きいものだった。鳩の飼い主は兄である。がしかし、餌やり・水やり・糞の片づけ等は私の役目になっていた。 糞の片づけが一番辛かった。鳩がバタバタ飛び回る中 上半身小屋の中に入り、専用のヘラで糞を書き出す作業。キツい臭いと鳩の騒ぐ羽埃との闘いであった。もちろん世話を怠ることは許されなかった。兄の命令は絶対であったから。

兄よ、あなたは鳩飼いの中に何を見いだしていたのであろうか…。
鳩を空に放つキレイな楽しい場面だけを日々堪能し、汚い辛い部分には手を触れず…。
私はと言えば、泣く泣くやった鳩の辛い世話の中にまたひとつ忍耐という貯金ができていたような気がします。
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