PRINCESS story
「…初めまして。三上 琴葉です」
王室の人が、私に何の用だろうか…?
色々な想像が頭の中を駆け巡る。
「初めまして、琴葉様。本日、私は琴葉様のお迎えに上がりました」
「…えっ?」
何を言ってるの?
……どういうこと?
頭が真っ白になった。状況の理解が出来ない。
「待って下さい……私、今、何が起きてるかさっぱり……」
私がそう言うと、静かに父が言った。
「琴葉…琴葉は、桜ノ宮王室に嫁ぐんだ」
そう言って父が私に差し出したのは、新聞だった。
【奏斗王子、結婚。明日、結婚披露パーティー】