もう、誰も愛さない。って決めたのに【完】
ボーっとして、何をどう判断していいのかもわからない。


ここがどこなのかも。


どうして、あたしの目の前に哲也の姿があるのかも。


本当は、どこに向かおうとしていたのかも。


今のあたしには、全く、全然……思い出せない。


ただ、ボーっと。


ほんのわずかに口を開けて、答えを乞うことしかできないあたしに、哲也は残忍な瞳を落とした。


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