もう、誰も愛さない。って決めたのに【完】
「龍以外の男に、おまえを渡すつもりはない。
って言っただろ?」


「…………」


どうして今、そんなことを言われなくちゃいけないんだろう?


龍は……あたしを残して死んたはず。


でも、だからといって、あたしの心は、哲也に向くことなんか……。


そう思った瞬間……。


哲也はあたしのあごを乱暴につかんで、グキッと音を鳴らしながら横向けた。
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