最恐彼女と一途な彼氏
「いっつもズバッと相手に意見を言っている、そんなあなたがとても羨ましかった」
「君が何でそんなこと知ってるわけ?私と君は昨日知り合ったばかりでしょ?」
「あなたとは前に1度お会いしたことがあるんです」
こんな奴会った覚えないんだけどなぁ
「入学してすぐ男子生徒を怒ったこと覚えてませんか?」
「私が?」
「はい。図書室でお勉強なさっていた時のことです。
ちょうどお昼時でお腹が空いていて…恥ずかしながら何度もお腹が鳴ってしまったんです。
そんな時にあなたが僕に向かってパンを投げられたんです」
「投げた?」
「はい。そして『それやるからちょっとは静かにしな』って…」
「そんなひどいことを…」
「あ、いえ。僕は嬉しかったんです。人に話し掛けられるなんて滅多にないことですから…」
「話し掛けたというか……」
「その時からです。ぼくがあなたに憧れを抱くようになったのは」
なぜ憧れに繋がったのかは分からないが……
何となく思い出した気がする
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