最恐彼女と一途な彼氏


昨日は太一の転校の話が気になって太一とはまともに話すことは出来なかった…


今すぐ真相を確かめたい


でももし本当だったら……
そう思うと怖くて聞けない


(はぁ〜情けない…)


「結菜さん!!」


「た、太一…」


「どうしたんですか?元気無いですね。さっきからため息ばっかりついてますよ?」


「う、ううん何でもない」


「何でもないって顔じゃないですよ!!何があったんですか?僕に話して下さい」


(聞くなら今しかない!!)


「あのね「あ、ねぇねぇ君さぁ、転校するってほんと?」


そう言って私達の間に入ってきたのは同じクラスの女子


「えっ…そんな話誰が?」


明らかに太一は動揺している


「誰がって…みんな噂してるよ。ねぇ、ほんとなの?」


「それは…その……」


「太一、はっきり言いなさい」


私は太一の目を真っすぐ見て言った


「結菜さん……黙っててごめんなさい!!実は、1週間後にはここを離れる予定なんです…」


「なんだぁ、やっぱりそうかー送別会しなきゃねー」

なんてのんきに言っている女子の声が遠くに聞こえるぐらい、私は動揺していた


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