ひまわりの丘

誘ってくれたのは、とってもうれしい。

だけど。あたしの頭に浮かんだのは、さっきまで一緒にいたりっちゃんの顔だった。

りっちゃんは蒼太君のことが好き……たぶんっていうか、それは確実だと思う。

それを知ってしまったから、だから今までみたいに素直に頷けなかった。


「考えとく、ね?」


短く放ったその一言が、二人の間の空気を気まずくしたような気がして。だからあたしは話題を変えた。


「大学に行ったんだ?」

「久しぶりにね。そしたらね構内でバッタリ、ウチの学部の教授に出くわしちゃって。『いつまで休んでる気だ?』って言われたよ」

と苦笑する。


「いつまでって、蒼太君は考えてるの?」

すると空を仰いだ彼。

「どうしようかな。休学じゃなくて、留年も決まっちゃったしね」

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