ひまわりの丘
「サキさんのこと、大変だったな」
「うん…」
「あのさ」
「なに?」
「“絵”の感想、まだ聞いてないんだけど?」
おどける隼太の顔が目に浮かんだ。
「感想?」
「そう。是非聞かせてほしいな」
丘を登りアトリエの中へ足を踏み入れると、あたしの肖像画が出迎えてくれる。
それは、微笑みを浮かべる顔と、そして……
首から下は何も身に着けていないのだけど、でも剥き出しになっているのは肩までで。胸には、美しい向日葵が群生している。
「感想ねぇ~。それじゃ、一つ言わせてもらいますが……」
「どうぞ、なんなりと」
「脱ぐ必要は、なかったと思うんですけど?」
ほんのちょっとの沈黙。
そして間もなく、電話の向こうから漏れ聞こえた笑い声。
「大変申し訳ありませんが、途中で作風が変更になることもありますので」
二人で声を揃え笑った。