夏の約束
小学生を転校先で終わらせた後、中学、高校を過ごした
そして大学は故郷であるこの町の大学を選んだのだ
小学校のときクラスメイトだった一樹とも今の大学で再会した
「てかなんで俺まで?
一人で来ればよかったじゃないか」
「だって、久しぶりに会うんだぞ
気まずいじゃないか」
「俺は初対面だぞ
気まずいのは俺かお前かよく考えてみろ」
連れてくるのは誰でもよかった
一人は気まずかったのだ
ただ、俺は一樹のことを結構信用している
病人が食べても大丈夫なものあったらくれとか、ゲームしばらく貸してくれとか、結構今思うと難題を頼んだのだが、一樹は嫌そうな顔をしつつもちゃんと実行してくれた
「まあまあ、後でなんかおごるからさ」
ここまでついてきてもらって何もなしというのは、さすがの俺でもない
「ならいいけど
ちょっとジュース買ってくる」
そう言うと一樹は立ち上がった
俺はいってらっしゃいと声をかけ、木に体を預けた