【完結】キミと運命と裏切りと涙。







「……どうかしましたか?」


「……いえ」


「あなたもしかして……どうして私が今まで見舞いに来なかったのか気になるんでしょ?」


「……いえ。別にそーゆうわけじゃ」


「たしかに私は麻衣の見舞いには来なかったけれど、麻衣が早く目を覚ますことだけをずっと考えていたわ。……やはりショックが大きすぎたのね」


「……どうしてすぐに来なかったんですか?」


「ずっと仕事が忙しくてなかなか抜けられなかったの。でも今日は社員に仕事を任せてこっちにきたの」


「……そうですか」


「麻衣は私のことを嫌ってるけど、私は麻衣のことを嫌ってないわ。……大事な"娘"だもの」
< 208 / 544 >

この作品をシェア

pagetop