【完結】キミと運命と裏切りと涙。
「……麻衣」
「どうして……どうしてこんなにヒドイことができるの?」
「……ごめんなさい」
「あたしもうあなたがなに考えてるかわからない……あなたがほんとにあたしのことを愛してるのかわからない!!」
「麻衣……」
「ヒックッ……帰ってよ。早く帰ってよ!!」
「……ごめんね麻衣」
「もう顔も見たくないから帰って!!……あなたなんて嫌いよ」
あたしがそう怒鳴ると、あの人は目に涙を溜めながら病室を飛び出して行った。
そしてあたしは、ずっと涙が止まらなかった。
静かな病室には、あたしの啜り泣く声だけが響いていた。