【完結】キミと運命と裏切りと涙。
「なぁ麻衣」
あたしの腕を掴んだアイツは、あたしをジィーッと見つめた。
「……なに」
「俺との子供、生むつもりねぇ?」
「……はっ?」
「俺たち夫婦になるんだぞ?やっぱり子供はつくるべきじゃないか?」
「……呆れた。なに意味のわかんないこと言ってるわけ?」
「どこが意味わかんないんだよ。俺はフツーのことを言っただけだ」
「ふざけないで。あたしはアンタの子供を生むつもりはないわ」
「どうしてだい?夫婦なら跡取りを残すべきじゃないか?」
「……なんであたしが好きでもない人の子供生まなきゃなんないのよ」