狙われし王女と秘密の騎士

物陰で身体を小さくちぢこませた。
激しく心臓が脈を打っている。
手が小刻みに震えていた。
頭をよぎるのは城にいた人たち。

お父様……。捕まってしまったのだろうか。それとも……。

悪い方に考えが行ってしまう。

落ち着いて。落ち着くのよ、シュカ。
まずはこれからの事を考えなければ。


ルカが身代わりだってバレてしまうのも時間の問題だ。
私はサルドア国の王と面識があるのだから。
兵がわからなくても、国王に会ってしまえば身代わりだとばれてしまう。

そうしたらすぐに追ってがくるだろう。
ルカの身だって……。
でも、まだ捕まるわけにはいかない。
それに、先ずはこの状況を何とかしなければならないだろう。
いつまでもここに隠れているわけにはいかない。
服だって、侍女のフレアスカートままではいずれ城のものとわかってしまう。
変装か何かしなくてはならないだろう。

どうしたら……。

ハッと顔をあげ、服で隠していた短剣を取り出す

これで……………。
















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