狙われし王女と秘密の騎士


気がつけば、私は石を握りしめ、人垣の後ろから王の隊列に投げつけていた。
石は当たりはしなかったものの、馬車の近くまで飛んでいった。


「誰だ!?」
「何をするか!!」


兵士達が列を止め、厳しい声で辺りを見回す。
捕まってもいいと思った 。
国を取り戻すチャンスを探そうと思っていたが、もうどうでもいい。
今捕まって、この短剣でサルドア国王を殺してやろうと思った。


「石を投げた者!出てこい!」


兵士が大声を張り上げた。
私の周りの人々もこちらを見て困惑している。

私はキッと顔を上げ、名乗り出ようとした

その時ーーーー


後ろからグイッと腕を掴まれた。





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