キケンな幼馴染み。
「分かった!じゃぁこれやるよ!」


そう言って、悠くんが私に傘を手渡した。


「え…!でも悠くんが濡れちゃう…」

「俺は大丈夫!んじゃ明日な!」


いつものように悠くんは笑って、走って行ってしまった。

残ったのは静まり返った心臓と、ぬくもりが残った傘だけ。

私はトボトボと雨の中を帰った。
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