保険医と恋する?
【梁side】


うぜぇ、あり得ない位にアイツがウザイ!

小学校の時か?
…まだマシだ。


そうか、乃愛があの保健室の先公柴田瑞希に熱を持ち始めた時からだ。
間違いない。

あの先公の何処が良いんだ?
俺のほうがいいに決まってる。
スグにオッサンになりそうじゃねぇか。
何で俺を見ない?
毎日あの先公を想って何が楽しい?

いつもいつもいつもいつも…。

俺は物心ついた時から乃愛が好きで、欠けがえのない存在で、乃愛が笑顔なら良いと考えたけど、やっぱり乃愛が好きすぎて…。

兄弟だから結ばれなくて、ソレがとても哀しくて辛くて、苦しくて…。

いっそのこと溶け合って1つになれたらって…。
何度も思った、でも現実は甘くない…。

今日だって、乃愛奴窓辺で柴田の先公が来るのを待っていやがったし…。

あぁ!何で上手く行かねぇのかな?
優しくしてはやりてぇ…でもアイツの中で俺は我儘で生意気な男…。

優しくしてやったらきっと熱でもあるんじゃない!?

なんて、くりくりしたあの可愛い目で見るんだろうな…。
……まぁ悪くわねぇかも。

兎も角俺は乃愛が好きで気に食わない!
今は兎も角乃愛を苛めるだけ苛めて逃げてやる!



『あぁそうだよ、俺はどうせでかい態度とるだけとった恋愛chickenな草食動物だよ!畜生〜!』

『梁!?どうしたんだよお前、黙ってると思ったら叫びやがって…しかも勢い良く立ち上がってるし。』
『あっやべっ…!』



そう言えば担任の数学の授業だった。
周りはクスクスと笑い出す


『じゃぁ梁、罰としてコレやれ。』



先生は黒板を指差す



『げっ俺の嫌いなヤツ。』
『はい〜文句言わないで解く〜。』



あぁ…本当についてねぇ〜。
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